こんにちは顔の歪み研究所代表の理学療法士ミヤウチです。
今回は顔の歪みは“頭蓋骨の老化”が原因?老け見えと左右差を進める5つの要因と対策を徹底解説
というテーマについて解説していきます。(上記Youtubeでもより詳しく解説しております)
顔の歪みや老化は、皮膚や脂肪・筋肉だけが原因ではありません。
実は、土台である“頭蓋骨そのもの”が加齢で形を変えることが、老け見えや顔の左右差に深く関わっています。
本記事では、
- 頭蓋骨がどのように変化するのか
- 老化を加速させる5つの要因
- 今日からできる対策
を、理学療法士の視点からわかりやすく解説します。

頭蓋骨の老化はいつから始まる?
意外に思われますが、頭蓋骨の変化は20代からすでに始まっています。
40代以降で加速し、60代以降でさらに変化が強まることが研究からも示されています。

加齢に伴う特徴は大きく3つあります。
- 縦方向に短くなる
- 横方向に広がる
- 全体の体積が減少する
これらにより、皮膚や脂肪を支える「骨の土台」が弱まり、
たるみ・影・左右差が顕著になっていきます。

頭蓋骨が変化しやすい5つの部位
① 眼窩(がんか)の拡大

眼の穴は年齢とともに上下左右に広がります。
すると皮膚や脂肪が支えられなくなり、
- くぼみ
- まぶたのたるみ
- クマの強調
などが起こります。
② 頬骨(頬骨弓)の平坦化

頬の張り出しが弱くなり、骨の厚みも減少します。
- 頬が下がりほうれい線が深く見える
- 顔の立体感が失われのっぺりする
など、老け見えの代表的変化です。
③ 上顎骨(じょうがく)

特に女性は上顎骨の後退・骨吸収が起こりやすく、
- 中顔面の平坦化
- ほうれい線の強調
- 鼻根部が落ち、鼻が大きく見える
などにつながります。
④ 鼻部(梨状口・鼻骨)

鼻周囲の骨は横に広がり、鼻骨は下向きになります。
- 鼻が横に広がる
- 鼻先が下がる
- 鼻下が長く見える
などが典型的です。
⑤ 下顎骨(エラ・オトガイ)

最もエビデンスの多い部位です。
- 骨密度の低下
- エラが外側に開く
- 顎の高さが減り縦が短くなる
- 顎先(オトガイ)の後退
その結果、フェイスラインがぼやけ、二重あごが出やすくなります。

そしてこれらの変化は
左右対称に変化を起こすわけではありません。
顔の左右差・老け見えを進める5つの原因と対策
ここからは、頭蓋骨の変化を加速させてしまう原因と、今日からできる対策を解説します。
原因①:咀嚼力の低下
硬いものを噛む頻度が減ると、下顎骨の骨密度が低下しやすくなります。
動物実験では、硬いものを噛むほど下顎骨の密度が高いという報告もあります。
● 対策
- ガムを左右均等に噛む
- 噛む回数を増やす
- 柔らかいものばかり続けない
咀嚼の質を上げると、下顎骨の変形予防に効果的です。
原因②:片側噛み(咀嚼癖)
2017年の研究では、片側噛みを続けると同側の顔幅が広くなると報告されました。

しかしそれらは筋肉だけでなく、
顎の偏位・骨の微小な変形(適応) を引き起こす可能性があります。
● 対策
- 自分の咀嚼癖を把握する
- 食事で左右バランスよく噛む
- ガムを左右均等に噛む
小さな習慣の修正が、大きな改善につながります。
原因③:ホルモンバランス(エストロゲン低下)
女性は40〜50代でエストロゲンが急激に低下し、骨密度の減少が起こりやすくなります。
その結果、
眼窩・上顎・頬骨・下顎の変化が加速します。
● 対策
エストロゲンそのものは増やせませんが、
似た働きを持つ イソフラボン を摂ることは有効です。
- 納豆
- 豆腐
- 豆乳
- 味噌
など、日常で無理なく取り入れられます。
原因④:呼吸と舌の位置(舌位)
舌の位置は骨格の成長や形状と深く関係しています。
舌が下に落ちる → 上顎の支持が弱くなる→骨の変化を及ぼす可能性が。

また口呼吸は顔にも大きな影響をもたらします。
下記画像は一卵性双生児の女の子ですが、
同じ遺伝子・ライフスタイルにも関わらず成長後にこのような変化が生じました。

2025年の研究でも、
低位舌=上顎後退+下顔面が縦に伸びる
という関連が報告されています。
成長期と比べて成人の骨は大きな変化は起きずらいですが、
加齢による変化を加速させる可能性があります。
● 対策
- 舌全体を上顎(口蓋)に軽くつける
- 鼻呼吸を習慣化する
まずは鏡で舌位を確認するところから始めましょう。(詳しくは冒頭の動画をご覧ください)
原因⑤:生活習慣(紫外線・睡眠・栄養・ストレス)
● 紫外線
UVは皮膚には悪影響ですが、対策しすぎて日光を避けすぎるのも問題です。
日光不足は ビタミンD不足 → 骨密度低下 を招きます。
日本では、
- 夏:5〜15分
- 冬:20〜30分
の軽い日光浴が推奨されます。
顔が嫌な場合は手の甲だけでも問題ありません。
● その他の生活習慣
以下は頭蓋骨の老化を早める可能性があります。
- 運動不足
- コーヒーの過剰摂取(1日4杯以上)
- 飲酒・喫煙
- 慢性的なストレス
- 睡眠不足
- 栄養不足(カルシウム・マグネシウム・ビタミンD・イソフラボンなど)
骨の左右差
上記の内容に加えて、左右非対称な癖が頭蓋骨の歪みを作り出す可能性があります。
片側での片噛癖は勿論、寝る時はいつも右向き、バッグは必ず右で持つ、頬杖をよくする、車の運転をよくする(右ばかり紫外線が当たる)
なども影響する可能性が考えられます。
このように日々の小さな積み重ねが、頭蓋骨の左右差にも影響します。
まとめ
- 顔の歪みや老け見えには「頭蓋骨の変形」が深く関係
- 頭蓋骨は20代から変わり始め、40〜60代で加速
- 特に眼窩・頬骨・上顎・鼻部・下顎骨の5部位は変化しやすい
老化を進める5つの要因
- 咀嚼力低下
- 片側噛み
- ホルモンバランス
- 舌位・口呼吸
- 生活習慣
対策のポイント
- 噛む回数を増やす
- 左右均等に噛む
- 大豆製品でイソフラボンをとる
- 舌を上顎につけて鼻呼吸を意識
- 季節に応じた軽めの日光浴
日々のちょっとした習慣を整えるだけでも、
頭蓋骨の老化速度を緩やかにし、顔の左右差や老け見えを予防することができます。
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顔の歪み研究所代表。2012年に理学療法士の資格を取得。整形外科クリニック勤務・学会発表・パーソナル指導等の経験を経て2018年独立開業。


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