
顔の歪み研究所の理学療法士 宮内です
今回は【2026年版】最新の顎関節症の原因・セルフケア・受診場所など理学療法士が徹底解説
というテーマで解説していきます。
・顎を開けると痛い
・大きく開かない
・食いしばりが治らない
・顎がカクカク・ガクッと音がする
今ご覧になっている方はこのようなお悩みがあるのではないでしょうか。
そして
『顎関節症ではないか?』
『顎関節症だけどどこに行けば良いかわからない』
『顎関節症を治したい』
とお考えかもしれません。
このような「顎関節症が疑われる症状を持つ人」は日本で約23.7% という全国調査の報告があります。

つまり、おおまかに4〜5人に1人が顎関節症であるということですね。
そこで今回は
顎関節を専門とした理学療法士が顎関節症について詳しく解説していきます。
顎関節症とは?

まず前提として顎関節症とは何でしょうか?
顎関節症とは、
「顎が痛い」
「口が開きにくい」
「口を開けるとカクカク音・ガクッと音がする」
といった症状をまとめた呼び名です。
ただし原因は人によって様々で
筋肉のトラブルが中心の人もいれば、関節の中のクッション組織(関節円板)が関係している人、関節自体の変形が関係している人もいます。
そのため、同じ「顎関節症」と言っても、状態は人によって大きく異なります。
先ずはその顎関節症の原因について解説します。
顎関節症の原因

なぜ顎関節症になるのか?
といった原因が気になるかもしれませんが、
顎関節症は、「これだけが原因」と一つに決められるものではありません。
日本顎関節学会でも
顎関節症の発症メカニズムは不明なことが多く、日常生活を含めたさまざまな因子が重なり、個体の耐性を超えたときに発症する
https://kokuhoken.net/jstmj/publication/file/guideline/guideline_treatment_tmj_2025.pdf?20260205
とされています。つまり、顎関節症は多因子的に起こると考えられています。
とはいえ原因を知れば対策も打てます。
一緒に確認していきましょう。
1. 生活の環境による影響
・緊張する仕事
・多忙な生活
・対人関係の緊張
などが挙げられています。
つまり、心身に負担がかかりやすい生活環境そのものが、顎関節症の発症や悪化に関わる可能性があります。
2. 生活習慣による影響
・硬いものを噛む
・長時間咀嚼する
・楽器演奏(口元や下顎に持続的な負荷がかかる管楽器や、顎で楽器を支えるバイオリン・ビオラなど)
・長時間のデスクワーク
・スポーツ時の食いしばり(力をいれる競技など)
などが挙げられています。
要するに、顎やその周囲に負担がかかる行動が繰り返されることで、症状の発症や持続につながることがあります。
3. 悪い癖による影響
・食いしばり
・歯軋り(ブラキシズム)
・日中の姿勢(長時間のスマホ姿勢やデスクワークなど含む)
・睡眠時の姿勢(毎回左(右)向きで寝る、うつ伏せが多い、など)
ここで1つ意識して欲しいのは
上下の歯は口を閉じていても常時離す
ということです。
軽く当たっているだけでも軽度の食いしばりとなり、顎関節への負担を高めてしまうため、日中も歯は離すように意識しましょう。
4. 身体的な特徴/経験による影響
・噛み合わせの状態(咬合)
・顎関節の形態
・痛みの強さ/弱さ(疼痛閾値)
・睡眠障害
などが示されています。
これは、同じような生活をしていても症状が出る人と出ない人がいるように、もともとの身体的・心理的な特性も関係しうる、ということです。
この様な問題が顎関節症の原因に繋がっていきます。
ただしこれらの原因が数回起こる程度では大きな問題とはなりませんが、
長期間に渡り続くことで、顎関節への負担が高まり、顎関節症のリスクを高めてしまいます。
では
『私は顎関節症でどの程度の状態なのか?』
を簡易的ではありますが一緒に確認していきましょう。
顎関節症のセルフチェック方法

日本顎関節学会では顎関節症を
①咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)
②顎関節痛障害(Ⅱ型)
③顎関節円板障害(Ⅲ型)
④変形性顎関節症(Ⅳ型)
といった4つの分類に分けております。

ただし、ここで大事なのは、
実際には「私はⅡ型だ!」と完全に分かれるわけではないことです。
たとえば、Ⅰ型とⅢ型の特徴がどちらもみられるなど、
複数の要素が重なっているケースの方が多いです。
ここで1つでも当てはまれば顎関節症の可能性が示唆されます。(あくまで可能性です)
先ずは下記内容に当てはまるのか?を確認してみましょう。
1:咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)
・こめかみや頬の筋肉、エラ周囲を押すと痛い
・食事中や会話中など顎を動かすと筋肉がだるい・痛い
→これらに当てはまれば咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)の可能性があります。
2:顎関節痛障害(Ⅱ型)
・口を開ける、閉じるなど動かすと関節部(耳の穴の前)が痛い
・大きく口を開けられない(指を縦にして3本以上入らない)
→これらに当てはまれば顎関節痛障害(Ⅱ型)の可能性が考えられ、関節に負担がかかっている可能性が示唆されます。
3:顎関節円板障害(Ⅲ型)
・口を開けるとカクッ、コキッという音がす
・開け閉めの途中で引っかかる感じがある
・口を開けると真っ直ぐ開かず片方にずれる感じがある
→これらに1つでも当てはまれば顎関節円板障害(Ⅲ型)の可能性が考えられ、関節のクッション(関節円板)がズレている可能性が示唆されます。
※細かくお話しすると関節円板が復位するもの (a:復位性顎関節円板障害)と復位しないもの(b:非復位性顎関節円板障害)に分別可能ですがここでは割愛します
4:変形性顎関節症(Ⅳ型)
・カクッという単発音より、ジャリジャリ、ゴリゴリした音がする
・痛みなどが長く続いている
・口が開きにくい状態が慢性的にある
・年齢とともに悪化した印象がある
→これらに1つでも当てはまれば変形性顎関節症(Ⅳ型)の可能性が考えられ、関節自体が変性している可能性が示唆されます。
これらのチェック項目に当てはまった方は
顎関節症の可能性
が考えられます。
顎関節症の治療について

次は皆さんが一番気になるであろう
顎関節症の治療についてです。
先ずはこの治療方法について
①保存療法(可逆的)
②外科的治療(非可逆的)
この2つに分けて考えることが大切です。①可逆的治療とは元に戻すことができる、②不可逆的治療とは元に戻すことができない治療
です。
治療の順番としても原則は
①保存療法 を先ずは行って、それでもダメなら②外科的治療
といった流れとなります。
①保存療法
顎関節症は「痛みがあるからすぐ特別な処置をする」というものではありません。
世界的な顎関節症の治療方針においても『顎関節症の多くはまず保存的治療が基本』としています。
保存的治療とは、体への負担が少ない方法で症状の改善を目指す治療のことです。
1. 生活習慣の見直し・セルフケア
顎関節症では、日常生活の中で顎に負担をかけている要因を減らすことが大切です。たとえば、
・硬いものを無理に噛まない
・大きく口を開けすぎない(あくびも含む)
・上下の歯は常に離しておく(口は閉じて歯は数mm開ける)
・頬杖や決まった方向での横向き寝など姿勢を見直す
・長時間のスマホ姿勢(体を丸めて下を向く)
といった悪い癖を減らして顎関節に負担を減らすことが大切です。
2. 薬物療法
痛みや炎症が強い場合には、消炎鎮痛薬などの薬物療法が用いられることがあります。
ただし、薬は根本原因を単独で解決するものではなく、あくまで痛みを和らげ、悪循環を断つための一手段です。
3. スプリント療法(マウスピース)
顎関節症では、必要に応じてスプリント療法が行われることがあります。
これは一般には「マウスピース治療」と呼ばれることが多く、顎関節や咀嚼筋への負担を減らす目的で使われます。
これらも根本原因を解決するというより装着することで負担を減らすイメージです。
4. 理学療法や運動療法
顎関節症では、筋肉の緊張や動かしにくさが関与している場合に、理学療法や運動療法が役立つことがあります。
温熱、筋のリラクゼーション、顎の運動訓練、開口訓練などが含まれます。
ただし独自の判断による顎の運動はリスクを伴う可能性がります。
必ず専門の人のアドバイスをもらった上で実施しましょう。
またこれらの他に姿勢も顎関節に対して大きな影響を与えます。そのため姿勢を改善させるための運動も一緒に行うことをオススメします。
②外科的治療
上記保存療法を行っても改善しないという人は
場合によっては外科的治療が必要となるケースがあります。
しかしいきなりこの外科的治療いわゆる非可逆的な治療はオススメできません。
非可逆的な治療とはいわゆる元に戻すことが困難な治療です。
例えば
・手術で骨や関節の一部を切除する
・噛み合わせ治療を行う
なども含まれます。
何度も言いますが、顎関節症の治療原則は先ずは保存療法(可逆的治療)です。
歯医者など施設によってはいきなり噛み合わせ治療を勧められる医院もあります。
明らかに外科的治療を行わなければ行けないケースを除いては、この保存療法が必要であるということを覚えていてください。
顎関節症に対する運動療法(セルフケア)

保存療法でもお話しした様に、顎関節症に対しては適切な運動を行うことで症状が改善することも期待できます。
ただし、ここで大切なのは、自己流で強く行えばよいわけではないということです。そこでまずはこの順序で行ってみてください。
※既に強い痛みのある方や動かすとで痛みが生じる方は無理して行わないでください。
①咬筋のセルフストレッチ
咀嚼筋の1つでもある咬筋の緊張状態が高いと、顎関節の動きを阻害したり痛みを引き起こす原因となります。先ずは下記のストレッチを実施しましょう。
1.咬筋の付け根あたりを親指で軽く抑える

2.ゆっくり口を開く(痛みの無く無理ない範囲で)

3.このまま30秒間固定する
4.これを2−3セット繰り返しましょう
②顎関節の可動域エクササイズ(左右)
適切に顎関節を動かせない=局所への負担増
にもつながります。先ずは適切に関節を動かせる様に練習しましょう。
1.口をポカンと開ける(脱力する)
2.左に大きく動かす

3.右に大きく動かす

4.これを往復30回繰り返しましょう
注意点:口が開いていかないように、下の歯が動けばOK。痛みのない範囲で。
③姿勢エクササイズ
下記エクササイズは緊張を落とす・腹圧を高めること・背骨を伸ばす
などの目的があり、可緊張の抑制(食いしばり含む)や姿勢改善などの効果が期待できます。それらに伴い顎関節への負担を低下させることを目的としています。
1、筋弛緩(上肢挙上)(腹式呼吸)
1.上向きで寝て両膝を立てます。
2.腰の隙間を無くす様に軽く力をいれる。

3.そのまま5秒吸って10秒吐くを3セット繰り返す


こんな場合はセルフケアだけで済ませない
次のような場合は、自己判断で運動療法を続けるより、早めに専門的な評価を受けた方が安全です。
・痛みが強い
・急に口が開かなくなった
・セルフケアで悪化する
・1-2ヶ月続けても改善しない
・音だけでなく開口障害や関節痛が強い
→この様な方は先ずは医療機関を受診しましょう。
顎関節症で悩んだ時どこを受診すべきか?

顎関節症が疑われるときに悩みやすいのが、
「このまま様子をみてよいのか?」
「それとも医療機関を受診すべきなのか?」
「そもそもどこに行けばよいか分からない」
という点です。
上記に説明したような『セルフケアで済ませない』比較的緊急性の高い方は医療機関を受診をお勧めします。
痛みの強い場合などは、顎関節に強い歯科口腔外科などがお勧めです。
先ずは『地域名+歯科+顎関節症』などでホームページを見て顎関節に詳しいか歯科か?を判断した上で受診してみましょう。
ただそのような歯科でも
運動指導まで行われるところは残念ながら多くはありません。
(強い痛み・急な開口制限などの炎症期といった)緊急性が下がれば、次は運動療法などのトレーニングを追加していくことが大切です。
1つここで注意したいのが
『地域名+顎関節症』で調べた時に表示される
顎関節専門 を謳っている整体院です。このような整体はマーケティングとして
症状を全て専門 とつけて広告を売ったり集客を行っています。
同じ施設なのに
『肩こり専門 腰痛専門 O脚専門 顎関節症専門』
など沢山の専門性を出したページを制作して集客しています。
また基礎的な資格や知識のない整体院・トレーニング施設は残念ながらごまんと存在します。
もし地域の専門的な整体・運動施設に場所に行く場合は
・本当に顎関節症を専門としているか?
・(可能であれば)国家資格を保持しているか?
など安全性を確認した上で検討したら良いでしょう。
ご予約・ご相談はこちら
当店では顎関節など顔を特化した整体×トレーニング指導の専門店です。
・顔の歪みなど見た目が気になる
・姿勢が良くならない
・顎関節症で悩んでいる(上記緊急性がある状態を除く)
という方はぜひ一度ご予約いただけたらと思います。
また遠方の方はオンラインで
トレーニング・セルフケア指導
も行っております。
またご相談だけでも大丈夫ですので気になるお悩みを下記公式LINEよりご連絡ください。
また福岡(天神)で予約をしたい方は
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顔の歪み研究所(福岡店トップページ)
ご相談やご予約は下記公式LINEからも可能です!(福岡店の公式LINEです)
では最後までご覧いただきありがとうございました。

顔の歪み研究所代表。2012年に理学療法士の資格を取得。整形外科クリニック勤務・学会発表・パーソナル指導等の経験を経て2018年独立開業。


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